神経症があるために耳鳴りがさらにひどくなる事は従来からよく指摘されています。耳鳴りを気にしすぎることで悪化し、それで更に気になると言う悪循環はTRT理論の典型的な状態でしょう。正常聴力から高度難聴まであらゆるタイプの耳鳴りに関係すると思われます。聴力障害に応じて補聴器やTRTやTATなどの音響療法を併用するべきと思います。一方で神経症に対するケアも必要になります。ここで聴力正常者に対しては音響療法が難しいために、その耳鳴りに対しては神経症に対する治療が中心になるでしょう。また神経症の程度が強いほどマスカーの効果は小さいようです。